
油絵の一部だけ乾きが遅いときは、色、絵の具の厚み、混ぜた油やメディウムを別々に確認します。油絵具は水が蒸発して乾く絵の具とは仕組みが違い、同じ日に塗ってもすべての色面が同じ速さで固まるとは限りません。
同じ厚さでも色による差がある
顔料や使われる油によって乾燥の進み方が異なります。メーカーが示す乾燥時間は、薄い塗膜など決まった条件での目安です。別の色や別メーカーの絵の具に、そのまま同じ日数を当てはめないようにします。
作品とは別の小さな試験片へ、使った色を同程度の厚さで塗ります。色名、追加した媒材、塗った日を書き、同じ場所へ置くと、作品を何度も触らずに傾向を観察できます。
盛り上がった部分と油を加えた場所を探す
厚く盛った部分は表面と内部で乾燥状態が違うことがあります。表面が触れるようになっても、中まで十分に固まったと判断することはできません。指で強く押す試験は作品を変形させるため避けます。
乾きの遅い所だけ油を多く足していないか、遅乾性の媒材を使っていないかも振り返ります。温度などの環境も影響するので、色だけを原因と決めつけず、使用材料と厚みを記録します。
描いた後に速乾剤を塗り足さない
完成途中の表面へ乾燥促進剤を後からかけても、内部まで均一に乾く保証はありません。熱風や直射日光で急いで表面を固めることも避け、製品の案内に合う場所でほこりを防いで待ちます。
次作では下層を薄くし、使用予定の色と媒材で乾燥差を試します。いつまでも強いべたつきが残る場合は、材料名と配合、塗った厚さを整理してメーカーへ相談すると、状態を伝えやすくなります。

