
アクリル絵の具でも、すべての色が下地を完全に隠すわけではありません。下の線や色が透けるときは、絵の具の透明・不透明表示、薄めた量、塗膜の厚さを確認します。透明色を厚く盛り続けるより、隠したい目的に合う色と層の組み方を選びます。
色名より透明度の表示を確かめる
メーカーの色見本やチューブには、透明、半透明、不透明などの表示があります。同じ黄色や赤でも顔料が違えば覆う力は変わります。粘りが強い絵の具だから不透明とも限りません。
端紙に暗い線を引き、その上へ使いたい色を同じ厚さで塗って乾かします。原液に近い状態と薄めた状態を並べると、絵の具そのものの性質か、水や透明メディウムを加えた影響かを分けて見られます。
一度の厚塗りより乾燥を挟んで重ねる
同じ色を重ねる場合は、下の層を乾かしてから次を塗ります。湿った層を何度も筆で触ると、均一に覆う前に塗膜が動いたり、筆跡が増えたりします。十分な乾燥時間は製品と塗り方で異なります。
透明色では重ねても下地の影響が残ることがあります。完全に隠したいなら不透明な近い色を選ぶか、適切な下塗りで下地を整えてから目的の色を重ねます。試し塗りで最終的な色味も確認します。
白を混ぜると明るさや鮮やかさも変わる
不透明な白を混ぜれば覆いやすくなる場合がありますが、元の鮮やかさや暗さは変わります。赤を隠したいからと白を多く加え、意図しないピンクへ変わってしまうこともあります。
透明感を生かす部分と、下地を隠す部分を分けて考えます。完成させたい一色の小さな見本を先に作ると、隠蔽性を上げるために作品全体の色を変えてしまう失敗を減らせます。

