
練習の録音は、全ての欠点を一度に探すより、一回ごとに聴く観点を決めると役立ちます。まず全体の流れを聴き、次に一つの改善点を選びます。『下手だった』で終わらせず、どの小節で何を変えるかまで記録しましょう。
最初は止めずに全体を聴く
短い曲や一つの区間を、途中で細かく止めずに聴きます。流れが保たれた場所、急いだ場所、音が途切れた場所などを大まかに捉えます。うまくできた点も一つ残すと、保ちたい演奏が明確になります。
録音が割れていたり一つの楽器しか聞こえなかったりする場合は、演奏の評価前に録音位置と音量を直します。音色の差を比較するなら、できるだけ同じ機器と配置を使います。
二回目は一つの観点に絞る
例えば今回は拍の安定だけ、次はフレーズの終わりだけ、と聴く対象を決めます。問題の小節番号や再生時刻を書き、何が起きたかを具体的に記録します。『一分十秒で伴奏が先行』なら次の練習へつなげやすくなります。
音程、リズム、強弱、音色を同時に直そうとしません。最も演奏の流れへ影響する一つを選び、ほかは次回の候補として残します。合奏ならメンバーで同じ箇所を聴いて認識を揃えます。
短く直して同じ箇所を録り直す
選んだ問題の前後を取り出し、テンポを下げる、片手や一声部に分けるなど、原因に合う練習をします。その後で元の条件へ戻し、同じ区間を録音して変化を比べます。
ファイル名へ日付と曲・区間を入れ、改善前後が分かるように残します。録るだけで聞き返さない、聞くだけで練習を変えない状態を避けます。短い録音一つから次の行動を一つ決めれば十分です。

