
植物は葉だけでなく、茎や根などの生きた細胞でも呼吸しています。呼吸は、糖などに蓄えられたエネルギーを生命活動に使うための過程です。光のあるときに行う光合成とは役割が違い、昼に光合成をしている間も呼吸は続きます。
呼吸する場所と、ガスが出入りする場所を分ける
葉の気孔は、酸素や二酸化炭素などが出入りする通り道です。気孔そのものだけが呼吸をする器官なのではありません。細胞の中で呼吸が行われ、そのために必要なガスが組織内を移動します。
根の細胞も酸素を使います。土の粒の間にある空気から取り込むほか、植物体内の空隙を通じた供給もあります。『土の中だから酸素と無関係』とはいえません。
昼は、光合成と呼吸が同時に進む
光合成では光のエネルギーを利用して、二酸化炭素などから有機物を作ります。一方、呼吸では有機物を使って活動に必要なエネルギーを取り出します。作る働きと使う働きは、交代制ではありません。
明るいときに植物全体で二酸化炭素を吸収して見えるのは、光合成による吸収が呼吸による放出を上回る場合があるからです。外から測る正味のガス交換だけでは、呼吸が止まったとは判断できません。
暗くなっても、根や葉は生きて活動する
光がなくなって光合成が行われなくても、呼吸は続きます。夜に気孔が閉じることと、細胞の呼吸が停止することも同じではありません。植物は動き回らなくても、維持や成長のためにエネルギーを必要とします。
水の与え過ぎで土の隙間が長く水に満たされると、根への酸素供給が不足する場合があります。ただし湿地に適応した植物などでは仕組みが異なるため、すべての植物の根を同じ環境条件で考えないようにします。

