
ふだんの月の満ち欠けは、地球の影が月を隠すためではありません。月の太陽に照らされた半球を、地球からどの向きで見るかが変わるためです。月そのものが細くなったり、光る部分が削れたりしているわけではありません。
明るい半球の、こちらを向く割合が変わる
月は太陽の光を反射して見えます。月が地球の周りを移動すると、太陽のある方向と月を眺める方向の関係が変わります。太陽に照らされた側が地球からほとんど見えないのが新月、半分ほど見えるのが半月、ほぼ全部見えるのが満月です。
先頭の模式図は、地球から見える明るい部分を並べたものです。実際の月の大きさの変化を表す図ではありません。暗い部分にも月の地面は存在しています。
地球の影が関係するのは月食
月食では、地球が太陽の光を遮り、その影へ月が入ります。満月のころに起こる現象で、ふだん何日もかけて変わる満ち欠けとは仕組みが異なります。月の軌道は地球の公転軌道に対して傾いているため、満月になるたびに地球の影へ入るわけではありません。
『満ち欠けは照らされた側の見え方』『月食は地球による光の遮り』と分けると、どちらも欠けて見える理由を混同せずに済みます。
室内の球とライトでも違いを確かめられる
一つのライトを太陽、白い球を月、自分の目を地球上の観測者に見立てます。ライトの位置を固定し、球を顔の周りで動かすと、明るい部分の見え方が変わります。自分の頭の影が球に入らないよう、球を少し高く持って観察してください。頭の影を入れると、満ち欠けではなく月食に似た状態になります。

