
ほうれん草が小さいまま花茎を伸ばすときは、肥料不足だけでなく、種をまいた時期と品種の組み合わせを確認します。株の大きさだけで花茎が出る時期は決まらず、日が長くなる条件で抽苔が進みやすくなります。
葉の伸長と花茎の伸長を分ける
中心から葉が増える生育と、花を付ける軸が伸びる抽苔は別です。小さい株だからまだ花は咲かないと思わず、中心の軸や花のつぼみを観察します。株の写真と種まき日を残すと、単なる生育の遅れと区別しやすくなります。
タキイ種苗の資料では、ほうれん草の抽苔には長日条件が強く関係します。幼い時期の低温の影響もあるため、暑い日が来たことだけを原因にせず、育ててきた季節を振り返りましょう。
種袋の作型と実際の季節を照らす
同じほうれん草でも、秋冬に向くものと、春夏の抽苔を抑える性質を持つものがあります。種袋の地域別まき時と品種名を確認し、前年に余った秋まき用の種を春に使っていなかったか見直します。
晩抽性は花茎が比較的出にくい性質で、どんな時期でも抽苔しない保証ではありません。適期を大きく外した栽培や収穫の遅れを、品種の性質だけで補おうとしないことが大切です。
今の株と次の種まきで対応を分ける
すでに花茎が伸びた株へ肥料を足したり軸だけを切ったりしても、通常の葉物の生育へ戻るとは期待できません。葉の状態を見て収穫を判断し、収穫向きの時期を過ぎた株を長く残さないようにします。
次作では地域と季節に合う品種を選び、少量ずつまく日を分けると変化を追いやすくなります。小さい原因が密植や水分の偏りだった場合はそれも直し、抽苔対策と株を育てる管理を並行して考えます。

