
下描きを消すたび紙が毛羽立つなら、消しゴムだけでなく、最初の線の濃さと紙への筆圧も見直します。深い跡を完全に消そうと繰り返しこすると、紙の表面をさらに傷めます。薄く描き、必要な範囲だけ弱い力で消すことが基本です。
消す前に薄くできるかを考える
濃い黒鉛は、練り消しを軽く当てて少し持ち上げる方法があります。紙を擦り続けるのではなく、小さく当てて離し、きれいな面へ練り直しながら濃さを減らします。
細い線を消すなら、先の小さい消しゴムなどで範囲を絞ります。広い消しゴムで周囲の必要な線まで消すと、描き直しと消去が増え、紙への負担も大きくなります。
紙を支えて短い動きで消す
紙が折れたりよれたりしないよう近くを支え、軽い動きから試します。消しゴムに黒鉛や別の汚れが付いていれば、不要な紙で表面をきれいにしてから使います。
湿った水彩紙へ消しゴムをかけると表面を傷めやすいため、十分に乾いてから扱います。濡れていない場合でも、やわらかい紙や薄い紙では、端紙で消し心地を確かめます。
毛羽立ったら消す回数を増やさない
表面がけば立った所へ絵の具を塗ると吸い込みが変わる場合があります。完全な白へ戻そうとこすり続けず、残った線を構図へ生かせるか、別紙へ描き直すかを考えます。
次の下描きでは、形の確認中は軽い筆圧にし、線を濃くする前に比率を見ます。硬い鉛筆で深く刻むことも避けます。描く段階の負担を減らすと、仕上げで必要な消去も少なくなります。

