
通常の直線縫いの糸調子は、表と裏にどちらの糸が引き出されているかを見て考えます。見た目を調整する前に、上糸と下糸が正しくセットされていることが前提です。絡んだ糸をダイヤルだけで直そうとせず、端切れで順序立てて確認しましょう。
表と裏を見比べ、上下の糸を区別する
普通の直線縫いでは、上糸と下糸の交わりが布の厚みの中に収まる状態を目安にします。表へ下糸が出るか、裏へ上糸が出るかを分けて観察します。練習では同じ種類・太さの別色の糸を使うと、どちらが見えているか判断しやすくなります。
ジグザグや刺しゅうでは適切な見え方が異なる場合があるため、直線縫いの基準を一律に当てはめません。使う模様の説明も確認します。糸が大きく輪になって絡む場合は、微調整より糸掛けの見直しが先です。
糸掛けを整えて標準設定から試す
上糸の通り道、天びん、ボビンの向きと溝への掛け方を確かめ、機種が示す標準の糸調子へ戻します。ブラザーも、正しい糸掛けができていないとダイヤルでは調節できないと説明しています。
本番と同じ布、同じ枚数、同じ糸で試し縫いします。薄い端切れ一枚で合わせた値が、厚い縫い代でも同じになるとは限りません。自動糸調子の機種でも、素材や縫い方によって仕上がりを確かめる必要があります。
一度に少しだけ変え、結果を残す
上糸が強く表へ下糸を引き出す場合は弱める方向、上糸が弱く裏へ出る場合は強める方向を、機種の説明に従って試します。ダイヤルの数字や回す向きは説明書で確認し、少しずつ変更します。
変更前の値と縫い目を残すと戻せます。ボビンケースのねじまで同時に動かすと原因を追いにくくなるため、説明書が案内しない調整は行いません。正しくセットしても極端な不均衡が続くときは、試し縫いを添えて相談しましょう。

