
巻き取り式の方向幕は、複数の行き先などを印刷した長い幕を送り、必要な表示を窓の位置へ合わせる装置です。文字そのものが書き換わるのではなく、見せる幕の部分が移動します。LED式は発光素子の点灯を変えて文字を作るため、表示を変える方法が異なります。
長い幕の中から、見せたい一段を選ぶ
幕は上下などの軸で巻き取られ、送り出す側と巻き取る側の間に表示面が来る構造です。行き先を変更すると、目的の部分まで幕が動きます。切り替え中にいくつもの地名が通過して見えるのは、その長い幕を送っているためです。
車両用には電動で送りを制御するものがあり、展示品などでは手で回す体験装置も見られます。展示装置と営業車両の操作方法を同一視しないようにします。
幕に印刷されていない内容は、そのままでは出せない
巻き取り式はあらかじめ用意した表示を使います。新しい行き先や種別を追加する際には、幕の交換などが必要になります。幕を動かす機構があり、印刷された内容と装置の位置が対応している点が特徴です。
前面と側面に表示器がある車両でも、窓の大きさや幕の内容が同じとは限りません。表示内容は運用や車両に合わせて用意されます。
LED式は、点を光らせて表示を組み立てる
LED式では、並んだ発光素子を点灯させて文字や記号を表します。幕を巻く必要がなく、表示データに応じて内容を変えられます。ただし、どんな文字や色でも無条件に出せるわけではなく、装置の解像度や色、設定に依存します。
どちらの方式でも、乗車時は行き先だけでなく列車種別や案内放送も確認しましょう。幕の切り替え途中の一瞬の表示を、確定した行き先と取り違えないことが大切です。

