
マスコンは、運転士が電車の走行出力を指令する主幹制御器です。加速に関わる点では自動車のアクセルに似ていますが、足で連続的に踏むペダルとは異なり、段階的な位置で指令する形式が一般的です。位置を一つ選べば必ず同じ速度になる、という装置ではありません。
ハンドルの段階は、車両へ出す指令を表す
段階的な操作位置をノッチと呼び、位置に応じて車両側がモーターの出力などを制御します。ノッチ数や各段階の制御内容は車両によって異なり、『何段目なら時速何キロ』と共通の対応があるわけではありません。
同じ指令でも、勾配や乗車人数、速度、車両の性能などで実際の加速は変わります。運転士は速度計や線路条件などを見ながら操作します。
力行をやめても、その瞬間に止まるわけではない
モーターで進む力を出すことを力行といい、その指令を切って惰性で走る状態を惰行といいます。走る力を弱めることと、ブレーキをかけて減速することは別です。
一般的な電車は走行抵抗が小さいため、力行をやめてもすぐには止まりません。停車位置へ合わせるには、適切なブレーキ操作が必要になります。
ブレーキと一体のワンハンドル式もある
マスコンとブレーキを別のハンドルにした形式のほか、一本で両方を扱うワンハンドル式もあります。外形や操作方向には車両ごとの差があり、見た目が似ていても操作手順まで同一とは限りません。ここでの説明は役割の理解であり、実車の運転手順ではありません。

