ワクちゃん雑学

電車の回生ブレーキは電気をどう再利用する?効き方の条件

集電、走行モーター、駆動装置と車輪、およびドア駆動と戸閉め確認の関係図

回生ブレーキは、減速するときにモーターを発電機として働かせ、列車の運動エネルギーを電気へ戻す仕組みです。発生した電気は、近くの加速中の列車などで使えます。ただし、受け取る側や設備の条件がそろわなければ、いつでも全量を再利用できるわけではありません。

ワクちゃんワクちゃん:ブレーキをかけると、モーターを逆回転させるの?
チャッピーチャッピー:逆回転させて止める意味ではないよ。車輪の動きで発電し、回転を妨げる力を使うんだ。

車輪側からモーターを回すと、発電しながら減速する

加速時は電気でモーターを回します。回生時は、動いている車輪側からモーターを回して発電し、そのときの回転を妨げる力を減速に使います。電車を後ろ向きに走らせて止める、という意味ではありません。

この電気を架線側へ戻し、同じ電力系統にいる別の列車が加速などに利用できれば、変電所から新たに受け取る電気を減らせます。発電した電気が無条件に車内の電池へ入るわけではありません。

ワクちゃんワクちゃん:その電気は同じ電車の電池にためるのかな。
チャッピーチャッピー:ほかの加速中の電車へ送る使い方もあるよ。行き先は設備によって違うんだ。

受け取る列車が少ないと、回生を抑えることがある

近くに電気を必要とする列車がいないと、回生によって架線側の電圧が上がりやすくなります。一定の条件では機器を守るため回生を抑制します。列車本数や、周囲の列車が加速しているか減速しているかも、使える電力量に影響します。

回生が十分に使えない場合にも必要な減速を行えるよう、車両は空気ブレーキなどを組み合わせて制御します。乗客が、回生の有無だけから停止性能を判断するものではありません。

ワクちゃんワクちゃん:周りの電車も全部止まろうとしていたら?
チャッピーチャッピー:受け取る側が不足すると電圧が上がり、回生を抑える場合があるよ。

蓄電設備や駅での利用が、電気の行き先を増やす

設備によっては回生電力を蓄電池などへ一時的にため、後で加速する列車へ供給できます。また、回生インバーターで交流に変換し、駅の設備へ供給する方式もあります。どの路線にもすべての装置があるわけではないので、『回生できる車両』と『回生電力を受け取れる設備』を分けて考えましょう。

ワクちゃんワクちゃん:ためておけば無駄を減らせそうだね。
チャッピーチャッピー:そのための電力貯蔵装置や、駅で使うための変換装置が導入されているんだ。

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参考:JR東日本「電車の回生電力エネルギーの有効活用について」 / 国土交通省の回生電力活用資料。

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