
デッサンの暗部が濃くならないときは、鉛筆を強く押す前に芯の硬さと紙の表面を見ます。硬い芯で紙をへこませるほど描くと、後から柔らかい鉛筆を重ねても整えにくくなります。暗さは道具と重ね方、周囲との明暗差で作ります。
今の鉛筆で出せる暗さを端紙に作る
同じ紙へ弱い筆圧から徐々に重ねた帯を描きます。HBだけで足りなければ、より柔らかいB系の鉛筆でも試します。同じ記号でもメーカーで描き味が違うため、手元の道具で比べることが役立ちます。
芯を寝かせて面を作る描き方と、先を使って紙の凹凸を埋める描き方では見え方も違います。尖った硬い芯を力で押し付けるのではなく、紙を削らず濃さを足せる道具を選びます。
光って見える黒と薄い灰色を区別する
黒鉛を強く磨くように塗ると、照明の角度によって反射して明るく見えることがあります。さらに押し込む前に、紙と光の向きを少し変えて、色が薄いのか反射なのかを確認します。
一方、紙の凹みに白い点が多く残る場合は、弱い層を方向を変えて重ねる方法を試します。表面をつぶし切った紙に無理に塗り続けず、練習片で紙の違いも比べます。
一番暗い場所を限定して明暗差を作る
暗い部分をすべて同じ強さで塗ると、最暗部が目立たなくなります。接地する影や奥まった隙間など、実物で最も暗い場所を選び、中間の灰色を残します。
作品を少し離して見て、明部と中間部、暗部の関係を確認します。黒だけを足すのではなく、暗部周辺の明るさを整えることで、必要以上に紙を傷めず奥行きを表せる場合があります。

