
松脂を追加するかは、音のかすれだけで決めず、弓の滑り方と粉の付き方を合わせて見ます。足りなければ弦を捉えにくく、付けすぎでは粉が多く出たり音がざらついたりすることがあります。毎回決まった回数を塗るより、少量ずつ反応を確かめましょう。
同じ開放弦で発音の状態を比べる
弓の速さと接点をできるだけ揃えて、開放弦をゆっくり弾きます。毛が滑って音の出始めが薄いのか、強く引っ掛かってざらつくのかを聴きます。弓圧や接点の変化でも音は変わるため、松脂だけが原因と決めません。
毛替え直後で松脂がほとんどない弓と、日常的に使っている弓では必要な量が違います。いつ塗ったか、どの程度弾いたかも合わせて判断します。新品の毛への最初の塗布は、店や講師に確認すると安心です。
粉が多いときは足す前に確認する
短く弾いただけで白い粉が大量に飛ぶ、弦や表板へすぐ厚く積もる場合は、追加を控えて状態を見ます。粉が少し見えるだけで必ず付けすぎとは限らず、響きと合わせて判断してください。
不足が疑われるときは少量を均等に付け、同じ条件で弾き直します。弓を強くこすりつけて一度に増やさず、改善したところで止めます。何往復が正解かは毛や松脂の状態で変わります。
演奏後の粉を残さない
弦や表板、弓の竿へ付いた粉は、演奏後に乾いた柔らかい布で穏やかに拭きます。毛を素手で触ると皮脂が付くため避けます。粉を落とすために弓を家具へ打ち付けたり振り回したりしないでください。
追加しても音が変わらない、毛が汚れている、張りが安定しない場合は、毛替えや弓の点検を相談します。アルコールなどを自己判断で楽器や毛へ使わず、塗装と接着部分を守りましょう。

