
音符の直前に付く臨時記号は、一般的な記譜では、その小節の同じ高さの音へ有効です。小節線を越えたら調号の状態へ戻り、別のオクターブへは自動的に広がりません。譜面の冒頭に並ぶ調号と、途中の臨時記号を分けて読みましょう。
同じ小節の同じ高さを追う
あるファにシャープが付いたら、その後に出る同じ高さのファにも、小節内ではシャープが効きます。途中で同じ音へナチュラルなど別の記号が付けば、そこからその指定へ変わります。前に鳴らした音へさかのぼって効くわけではありません。
一オクターブ上や下のファは、通常は別に判断します。一方、調号として付いたファのシャープは、各オクターブのファへ適用されます。同じシャープでも置かれた場所で範囲が異なります。
小節線では調号へ戻す
次の小節に同じ音が出たら、前の小節の臨時記号をそのまま持ち越しません。調号がなければ元の音、調号があればその指定へ戻ります。『小節が変われば全部ナチュラル』ではない点に注意します。
例外として、臨時記号の付いた音がタイで次の小節へ続く間は、その音高を保ちます。タイが終わった後に同じ音を改めて鳴らす場合は、調号や新たな臨時記号で判断します。
注意用の記号と特殊な記譜を確認する
読み違いを防ぐため、本来なくてもよい場所へ確認用の臨時記号が付くことがあります。括弧付きの場合もありますが、括弧がなくても注意を促す目的のことがあります。音をもう一段上げ下げする指示ではありません。
現代作品などには通常と異なる効力範囲を採る記譜もあります。ここで説明した基本と合わない譜面は、冒頭の凡例や作曲者の指示を確認します。迷う箇所は調号、小節線、音の高さ、タイの順で点検しましょう。

