
刺繍をしばらく中断するときは、作業用の枠から布を外し、挟んだ状態を長時間続けないようにします。跡が付いてから強いアイロンで消すより、圧力をかけたまま保管しないことが基本です。飾るための額仕立てとは分けて考えましょう。
糸を始末し、枠のねじを緩めて外す
針を布へ長く刺したままにせず、針山やケースへ移します。作業途中の糸は絡まないように整え、どの色と位置から再開するか記録します。枠を外す前に、今の図案の向きも確認しておくと戻しやすくなります。
ねじ式の枠は緩め、布を引っ張り抜かずに外します。製品ごとに外し方が異なるため、無理にこじ開けないでください。布と刺した部分を支えながら、糸が金具へ引っ掛からないようにします。
強い折り目と重みを避けて保管する
外した布は刺繍部分を折らず、平らに置くか、作品に合う方法で緩く巻いて保管します。上へ重い道具を積むと、刺繍のふくらみや折り目へ圧力がかかります。図案用紙や糸とは、引っ掛からないようにまとめます。
湿気や汚れから守り、使ったしるし材の扱いにも注意します。水分や熱で消える線がある場合は、保管中に不用意に濡らしたりアイロンをかけたりしません。布の素材と図案の残し方に合う場所を選びます。
再開時は布目と刺繍の位置を確認する
枠へ戻すときは、布目がゆがまないように張ります。すでに刺した厚い部分を枠の縁へ無理に挟むのではなく、作業範囲と枠の大きさを見直します。前回の跡だけを目印にして強く引かないでください。
跡が残った場合は、まず素材と糸の手入れ表示を確認します。水洗いやプレスで整えられるかは材料によって違います。高温で押し潰せば必ず消えるとは考えず、端切れで確かめた方法を使いましょう。

