
水の入ったコップに紙でふたをして逆さにすると、条件が整えば紙が落ちず、水もこぼれません。外の空気が紙を押す力と、コップ内の圧力、水や紙の重さなどのつり合いが関係します。紙が水を強く吸い付ける魔法ではなく、空気の出入りを防ぐことも重要です。
紙の下からも、空気は力を及ぼしている
空気の圧力は上からだけでなく、あらゆる向きに働きます。逆さにした紙の外側からも大気圧による力が働きます。コップ内が密閉に近い状態に保たれ、内外の圧力差などで水と紙を支えられると、手を離しても落ちない状態になります。
『外の大気圧があるから必ず落ちない』だけでは不十分です。紙の内側にも水からの圧力がかかるため、内側と外側、重さを合わせて考える必要があります。
紙とふちの密着が、空気の侵入を防ぐ
ふちと紙の間の水や表面張力は、すき間から空気が入りにくい状態を保つことに関わります。紙がずれたり、ふちにすき間ができたりすると、空気が入り、水が落ちるきっかけになります。
紙の硬さやぬれ方、コップのふちの形も結果に影響します。薄い紙が破れたり大きくたわんだりする場合、同じ状態を保てないことがあります。
試すなら、こぼれる前提で少量から観察する
割れにくい透明な容器と口を覆う硬めの紙を使い、水がこぼれてもよい流しやトレーの上で大人と行います。紙を押さえて静かに逆さにし、手を離すときも容器は確実に持ちます。人の頭の上や電気機器の近くでは行いません。
成功したときだけでなく、紙がずれた位置や空気の泡が入ったタイミングを見ると、密閉との関係を考えられます。密閉を保てなかった試行と、圧力の説明そのものが誤りであることは区別しましょう。

