
枠の中では平らでも、外すと刺繍の周りがつれる場合は、糸を引き過ぎて布の面積を縮めていることがあります。枠をさらに強く張るだけでは解決しません。布の張りと、一針ごとの糸の引き加減を分けて見直します。
布をゆがませず、たるみなく張る
枠へ布を入れるときは縦横の布目を見て、片方向だけへ伸ばさないようにします。しわは取り除きますが、図案が変形するほど引っ張るのは避けます。ねじを締めた後も、布目と図案の形を確認してください。
刺している途中で布が緩んだら、糸を引く力で補わず枠を調整します。小さな図案に対して大き過ぎる枠や、端に近い位置での無理な作業も見直します。布を支えやすいサイズを使うと力を一定にしやすくなります。
糸が表面へ沿ったら引くのを止める
糸を最後まで勢いよく引き切るのではなく、余った輪が消えるところで速度を落とします。布に糸が自然に載り、針穴周辺がくぼまない程度を目安にします。糸を張って布を寄せていないか、一針ずつ確認しましょう。
裏側の長い渡り糸もつれの原因になります。離れた部分へ糸を渡すときは、布を縮めるほど張らないようにします。距離が大きいなら、始末して別に刺し始める方法を選び、表だけでなく裏も見ます。
小さな範囲で枠を外して結果を見る
同じ材料で小さな試料を刺し、枠を外して平らに置きます。外した瞬間に線の内側へ寄るなら、引き加減や密度を調整します。全部刺してから気付くより、初めの一部分で確かめるほうが直しやすくなります。
完成後の強いアイロンで、短く締まった糸を無理に伸ばそうとしません。局所的なつれなら該当する針目をほどいて刺し直す必要がある場合もあります。布と糸を傷めない範囲で、原因となる縫い目を確認してください。

