ワクちゃん雑学

パンタグラフは走行中もどうやって電線に触れ続ける?

集電、走行モーター、駆動装置と車輪、およびドア駆動と戸閉め確認の関係図

パンタグラフは、ばねや空気の力などで上へ押し上げられ、上部のすり板を架線のトロリ線へ接触させて電気を受け取ります。電線をつかんで走る装置ではありません。上下に動ける構造と、架線側の張り方の両方で、走行中の変化に追随します。

ワクちゃんワクちゃん:電線を洗濯ばさみみたいにつかんでいる?
チャッピーチャッピー:つかんではいないよ。下からすり板を押し当て、滑りながら電気を受け取るんだ。

すり板が、電線の下面を滑りながら集電する

パンタグラフの上端には舟体があり、そこに取り付けられたすり板がトロリ線と接触します。電車が進むと接触位置も進み、電気を取り入れ続けます。屋根の枠組み全体が電線にこすれているのではなく、接触を担う部分が決まっています。

架線の高さや車体の動きは完全に一定ではないため、パンタグラフには上下方向へ動く余地があります。押し付けたままの硬い棒では、変化にうまく追随できません。

ワクちゃんワクちゃん:電線が少し高くなったら届かなくなりそう。
チャッピーチャッピー:パンタグラフは上下に動けるよ。架線の高さの変化へ追随する仕組みなんだ。

強く押し付ければよいわけではない

接触する力が小さすぎると、架線から離れる離線が起こりやすくなります。一方、過大な力は摩耗や架線の押し上げを増やします。安定した集電には、架線とパンタグラフが動いたときの力の変化を抑えることが必要です。

高速走行では空気の力や架線の振動も影響します。パンタグラフだけでなく、トロリ線の高さや張力、部材の状態も点検対象になります。

ワクちゃんワクちゃん:ばねをものすごく強くすれば離れないかな。
チャッピーチャッピー:強すぎても摩耗や押し上げが増えるから、接触する力のバランスが必要だよ。

一瞬の離線も、点検や設計の対象になる

実際の走行で接触が常に全く途切れないと保証されているわけではありません。鉄道総研では接触力や振動を調べ、離線や摩耗を減らす研究を行っています。火花が見えたという一場面だけで故障と断定せず、接触状態を測定して評価する仕組みだと理解するとよいでしょう。

ワクちゃんワクちゃん:一瞬火花が見えたら、すぐ壊れたということ?
チャッピーチャッピー:その場面だけでは決められないね。接触力や振動などを調べて状態を評価するんだ。

関連記事

参考:鉄道総研の架線・パンタグラフ運動シミュレーション解説 / 鉄道総研のパンタグラフ不安定振動の研究。

-ワクちゃん雑学